東日本大震災による犠牲者のご冥福をお祈りすると共に、被災者の皆様に心からのお見舞いを申し上げます。
1~2ヶ月かけて現地踏査を行い、津波浸水域を明らかにする予定ですが、その調査結果を日本情報地質学会の後援を得て、リアルタイムで逐次、ここに報告をするものです。なお、本研究には、東北大学運営交付金(特別)―東北太平洋沿岸における緊急津波実態調査―(代表:今村文彦教授)の研究費を使用させていただきました。謝意を表します。
2011年6月14日、すべての調査が終了しました。このデータが今後の復興計画立案や防災計画策定の基礎資料としてお役に立てば幸いです。調査中、現地の多くの方々にお世話になりました。感謝すると共に一日も早い復興を祈念しております。
大阪市立大学大学院 原口 強
お願い
津波浸水域と現地の写真(背景図は地理院地図) | |
同上(写真が大きく多量)(OSによっては読み込むのに時間がかかります) | |
Inundation Areas of 2011 Tsunami in East Japan(GSI Map with the Geological Map of GSJ) | |
KMZのダウンロードはここです。 |
![]() | ![]() | ![]() |
![]() | ![]() | ![]() |
|
![]() | ||
![]() |
ご要望があれば、データは何時でも無償提供いたします。日本情報地質学会か鹿児島地図センターまでお申し越しください。
以下、当方のデータをご採用いただいた例をご紹介します。
気仙沼市全域津波浸水図
気仙沼市では、このほど上記『詳細地図』のデータに避難場所などを加刷した市内全域の『気仙沼市2011.3.11(金)東北地方太平洋沖地震津波浸水図』を作成しました(右図:原寸は四六判)。2012年9月中には全戸配布するそうです。
宮古市東日本大震災津波浸水図
2012年9月、宮古市でも1万分の1に拡大して冊子体で印刷、全戸配布しました。
上荒井町内史に収録
仙台市の上荒井地区で町内史を発行されましたが、その中に津波詳細地図が収録されています。
地図でみる東日本の古代
島方洸一ほか(2012), 『地図でみる東日本の古代―律令制下の陸海交通・条里・史跡』が平凡社から発行され、これに津波浸水域が加刷されています。古代官道は見事に津波浸水域を回避しています。稗田阿礼のように口伝で伝えられていた時代には、かえって、災害の伝承がうまく行っていたのでしょうか。
未来へ語り継ぐ 陸前高田 震災学びのプログラム
陸前高田市観光物産協会では標記のリーフレットを発行しました。市内各地のビフォー・アフターの写真を並べ、教訓を後世に伝えようとしています。このリーフレットに、当方の浸水地図が採録されています。
復興関連道路「宮古市北部環状線」事業パンフレット
復興関連道路の計画策定に利用されました。北部環状線は、津波浸水域を大きく迂回し、道路ネットワークの強化・県立宮古病院へのアクセス向上・中心市街地の渋滞緩和・災害時の緊急輸送道路としての利用等を目的として計画され、平成23年度から着工されました。
気仙沼市全域津波浸水図(改訂版)
気仙沼市では高台移転など復興が進み、浸水域にあった避難所なども、高台移転しましたので、新しい避難所を記入した改訂版を発行しました。(図をクリックすると全体が見られます)
三陸鉄道ジオ鉄®マップ
公益財団法人深田地質研究所が三陸鉄道のジオ鉄®マップを発行しました。この中で、津波浸水域が引用されています。なお、このマップの売上は全額三陸鉄道の収入になるとのことです。
![]() |
現在の福島第一原子力発電所(Google Earthによる) |
![]() |
<空中写真判読図>
連絡先:日本情報地質学会
office@jsgi.org
(半角文字に変更)
更新:2021年2月23日
初出:2011年3月26日